放送大学で心理学を学ぶ

放送大学での新たな学びを通して自分と向き合いたい

最強の集中術 ルーシー・パラディーノ 著 訳者 森田由美

卒業研究が一段落して、やっと読書を楽しめる気分になりました。

卒業研究に挑戦しよう!と思ってから、実際に取り組んで、ゼミにも参加し、とりあえず大学に提出するまでの間、そのテーマを探すことや、そのテーマにかかわる文献以外の文献などはほとんど、読む気が失せていました。

その間、約2年間。

あっと言う間だった、というのが正直な感想です。

(でも、もちろんまだ終わってはいないので、これからまだ口頭試問にむけての資料づくりがあります。)

その間、とても大切だったことがあります。

それは、締め切りを意識するということ。これは別に卒業研究に限らず、どんなことにもいえることすが、今回特にこの意識が大切だと痛感させられました。

なぜ、今回痛感したのか。

それは、卒業研究という私にとっては前代未聞の大きな取り組みであり、本当に仕上げることができるのか、というしつこいほどの不安に常にさいなまれていたからです。

なぜ、そんなに不安だったのか。もちろん、経験したことがないことにチャレンジすることはこれだけではないのですが、今回は、「統計分析」という作業がありました。

アンケートを行い、それを分析して、結果を出し、考察をする。

この分析の箇所が、かなりのプレッシャーになっていました。因子分析と重回帰分析をおこなうにあたって、重大なミスがあったらどうしよう、とか、数字をみることで自分に分析なんてできるのか、とかとか

先行研究をみれば、これらのことは当たり前としておこなわれているし、できないことはない、とは思いつつ、いつも一歩進めばまた、壁にぶつかり、の繰り返し。

つまり、私はこの取り組みにかなり神経質になっているし、おそらく締め切りぎりぎりでは冷静な分析などできない、ということがわかっていました。

 

つまり、分析はすくなくとも、締め切りの2カ月前には終了し、残りの2カ月は、粗削りでも、なんとか文章にしたものを、ひたすら見直し、余分なものを削る作業だけに集中することに決め、かなり早めのしめきりを自分なりに設定して、やってきました。

 

まず、集中して物事をおこなうために必要な鍵として、自分を知ることは有効なようです。

今回、自分が試行錯誤して格闘したことが、こういうことだったのかとわかった一冊です。

 

最強の集中術

最強の集中術

 

 

 この本は、集中する、あるいは、別の言い方をすると、注意を注ぐことの重要性について述べられています。著者は集中力を専門に研究をしつつ、臨床心理士としてカウンセリングもおこなっています。

 

集中力とは

物事に集中しているときとは、言い換えれば、あることに「注意を向けている」状態です。

この注意力を管理するスキルが、いわゆる、集中力を高めるためるスキルであるとしています。

この集中力のスタイルは人によって異なるので、自分がどのようなタイプなのかを少し考えてみることもいいかもしれません。

でも、どのようなタイプであれ、幾つかのスキルを知ることで集中力を高めることができるとしています。

集中というと、なにか大きなこと、例えば、試験勉強とか、スポーツの試合などのような非日常でのことを思い浮かべがちですが、もちろん、そのような場面でも必要ですが、日常的な場面で、案外私たちは注意を向けておこなうことができにくくなっています。どうでもいいことにふりまわされ、注意は細切れになり、結果として、日々達成感がないような時を送ってしまうことがよくあります。

例えば、自分にとってつまらないことでも、先延ばしせずに、必要なことをきちんと決められた期日までにおこなうことができることも集中力が必要です。

その小さな集中力の積み重ねが、小さな達成感を生み、成功体験となり、より大きな目標を定めたとき、自分への信頼となって、目標達成への成果となることでしょう。

 

では、いまなぜ、このような集中力が求められるのか。

それは現代のライフスタイルに理由があるといえます。

スマートフォンやインターネット、Wi-Fiの普及によって、私たちの生活はたえず、注意が散漫になりがちです。一定の期間、一つのことをなし遂げるというにはあまりに誘惑が多い時代です。ゲームやSNSなど、注意をそらすものはいくらでもあるからです。

 

集中力と刺激

集中力と刺激の間には相関関係があることは、十分確認されている事実だそうです。この集中力を理解し、その管理法を学ぶにはこの両者の関係性が重要になり、刺激の適切なレベルが集中力を発揮させるようです。

心理学では人間の脳の興奮度を「覚醒レベル」という言葉で説明するが、この覚醒レベルは生理学の用語でこれは、体内のアドレナリンの分泌量に比例するようです。またこのアドレナリンの分泌量は本人がどれくらい興奮しているかに左右され、覚醒を活性化または意欲とも呼ぶことあるようです。

覚醒とアドレナリンは、興奮するほど多くのアドレナリンが放出され、この放出によってますます興奮が高まっていく。逆もありで、興奮がおさまるとアドレナリンの放出量が減り、そうするとますます興奮が醒める。

刺激が多くアドレナリンの分泌量が多すぎると、脳はオーバーヒートをおこす。緊張のあまり頭が真っ白になるというのはこういうときに起こるようです。

逆に刺激が少なすぎると、アドレナリンの量が少なくなり、やる気をなくしてしまう。動機付けが得られず、倦怠、停滞、意欲喪失に陥る。

刺激が適度なレベルにあると、脳はリラックスしつつ、覚醒した状態になり、意識がクリアとなり、目の前のことに没頭することができる。

アドレナリンの分泌を最適にするにはどうしたらいいのか、というところですね。

 

逆U字型カーブ

集中力と刺激との関係を示す曲線グラフで、心理学者のロバート・M・ヤーキーズとジョン・D・ドットソンが1908年に考案した、「ヤーキーズ=ドットソンの法則」というものがあります。この法則では、覚醒レベル(刺激レベル)が高まると課題の成績(集中力)も向上するが、覚醒レベルが一定限度を超えると、逆に成績が低下するというものです。横軸が刺激、縦軸が集中力となっていて、刺激が最適なときに集中力がピークとなり、その両側がそれぞれ刺激が弱いところと強すぎるところになっています。

ヤーキーズ・ドットソンの法則 - Wikipedia

 

刺激はアドレナリンの分泌量でもあり、ゾーンにはいれず、自分の集中力がコントロールできないときは、自分のアドレナリン分泌量と目の前の状況の間に不均衡が生じているとしています。

 

集中力を取り戻すために

このような刺激の強さによるアドレナリンの増減についてコントロールする方法はあるのか。

スポーツの世界で取り入れられている方法を取り入れることで、対処する方法が紹介されています。

➀ 一旦立ち止まり、自分がゾーンの外にいることに気付く

② ゾーンに戻るための対処法を実践する

 

著者は心理学の認知的手法を使って、考え方を変えることで行動や感じ方を変化させ、結果として集中力を高められるようなスキルを紹介しています。

ただ、本書では、個人によって様々な条件が異なり、刺激への感受性や、環境などによって対処法は異なることから、まずは自分が陥りやすいタイプを知って、対処を利用することを勧めています。

以下に本書で紹介された集中ゾーンに入るための鍵を参照します。

 

感情スキル、思考スキル、行動スキル

8つの鍵はそれぞれのスキルを高めるためのものです。

感情スキルは、第一の鍵から第五の鍵までで高めることができる

思考スキルは、第六の鍵から第七の鍵までで高めることができる

そして

行動スキルは、第八の鍵で高めることができる

としています。

 

感情スキル

 鍵が一番多いスキル。思考スキルとも重複する部分が多いのは、感情を生み出す脳内回路と思考回路を生み出す脳内回路は複雑に結びついていることから、だそうです。

第一の鍵  まずは自分を知る

第二の鍵  気分転換のすご技

第三の鍵 先延ばし撃退法

第四の鍵 不安を打ち負かす

第五の鍵 緊張をコントロール

 

感情スキルとは

自分の気持ちを感じとり、それを極力自分のプラスになるように調整すること、としています。

感情を調整することはむずかしい、というか、沸き上がってくるものだから、気がついたら、不安になっていたり、怒っていたり、あるいは楽しくなっていたり。

そんなの調整できるの?と思ってしまいますが、考え方を変えることによって、思考の変化にともなって感情も変化する、としています。

不安な気持ちがある状態で、たとえば、スケジュール管理ソフトを使おうとしても、使えない、使うどころではない、となってしまう。

第一の鍵では自分を知ることで感情スキルをコントロールしようとします。

ここでは、「心の番人」が紹介されます。心理学では、マインドフルネス(観察する自己)と呼ばれるものです。

すこし距離をおいて、自分の様子を観察してみる。なにをすべきなのか、なにをすべきでないのかを教えてくれる存在です。

 

やるべきことがあるのに、それをやらない。それはそれはなぜか。

たとえば、私などもよく陥るんですが、やらなければいけないことに向かおうとすると、別のことをやり始めてしまう。よく、机の周りを片づけ始めてしまうとか、あります。それは、やるべきことに対して強い不安がある場合など、その不安が邪魔をすることが多々あるわけで、そこから逃げない気持ちが必要になるようです。

あれもこれもという忙しさというのは、本当にすべきことから逃げているときに、その不安さから逃げるためのものであるかもしれません。

本当に対処すべきことに立ち向かったとき、不安は消え、集中力を発揮して取り組むことができるのでしょうね。

 

第二の鍵は気分転換のすご技です。

それは4点呼吸法とパワーブレイク、そしてながら作業を使いこなすというもの。

それぞれ、テクニック的なものですが、要は、なにかに集中しかかって、すぐ別のことをしてしまう、という注意力が散漫になるとき、ある一定の休憩をいれて、またやるべきことに戻ること。いまおこなっている作業がどのような作業なのかによって、休憩の方法は変えることが効果的なようです。

また、ながら作業というのも、取り入れ方によっては効果的なようですが、人間の脳とは同時に複数の作業を同じレベルでおこなうことはできず、両立させていると思っていても実際の作業効率は下がります。なので、たとえば、作業しつつも、メールチェックをするというのは、むしろ、メールチェックをして気分転換している(休憩)ということになるようです。

 

私はラジオが大好きなので、ついつい、ながら作業にラジオを聞いてしまいますが、ラジオが面白ければ、作業には身が入っていません。そして、作業に集中してしまっていると、ラジオの中身はまったく、頭に入ってきません。

ながら作業というよりも、むしろ気分転換や、なにかをおこなうときのルーティンのようにして、軽めの音楽を聞いたり、深呼吸をしたりと、不安な気持ちを和らげるツールとして利用することがいいようですね。

 

第三の鍵は、先延ばし撃退法です。

先延ばしは、恐怖心に根ざしているということで、この第三の鍵と、第四の鍵(不安を打ち負かす)、第五の鍵(緊張をコントロール)はどれも、自分がなんとなく感じている恐怖心に気付くための方法でもあります。

恐怖心を感じると、ヒトは脳を含めて体内にアドレナリンの濃度が急激に上昇し、脳の原始的な防衛本能を司る部分からノルアドレナリン(アドレナリンの一種で恐怖に反応する物質)が分泌されるそうです。その場合、攻撃するか、逃げるかという体勢となると、怒りのモードと同時に不安や心配、自責などいらだちに起因する感情がうながされるようです。

先延ばしをする人の不安とはどんなものか。

失敗への不安

成功への不安

言いなりになることへの不安

があるようです。

これらに対処するために、ここでは自信を培う、やる気に火をつける、過去を語り直す、などが挙げられています。

自分を信じ、目標を明確にし、達成する条件をつくり、前に進むことを重視することなど。これは、まさに私が研究に取り組んでいたときの対処法でした。とにかく途中経過のなかで、完璧は目指さない、前にとにかく進むことを重視しました。といっても、最終的なチェックでは、かなり、細かい箇所を見直しました。

カレンダーに自分なりの締め切りを書くと、自然とその目標に沿ってできることがわかって、かなり気持ちは楽になったものです。つまり、自分は案外、できるんだという自信が沸いてきました。

 

もし、ひんぱんに先延ばしする癖がある場合は、過去をふり返ってみることも効果的なようです。気がつかないうちに、過去に経験した感情から、そこに縛られ、また同じことを繰り返してしまうという可能性もあるようです。過去を新たな目で見直すことで、たとえ過去の出来事であっても、いま、自分がその過去の状態をみつめ、いまだったらどのように対処できるか、など想像力を働かせることで、修正し、先延ばしの癖を脱却できることも可能なようです。

 

第四の鍵は、不安を打ち負かす、です。

不安というと、なんとなく漠然としていて、それがいっそう、気持ちを不安定にさせます。

この不安と向き合うことで、対処していこうというのが、この鍵です。

その対処として、

現実性をチェック

対処プランを考える

思考の置き換え

が提案されています。

不安の種類を検討してみます。その不安は正当な不安なのか、根拠のない不安なのか。

ここで、第一の鍵で登場した、心の番人を呼び出し、自分の不安を客観的に観察することですこし冷静になってみること。

そして対処方法を書き出してみること。実行できる、具体的で前向きなプランを立ててみること。それだけでも気分が落ちつきそうです。

また、意図的に意識を別のことやものにそらしてみる。思考の転換というものらしいけど、オリンピック選手などがこのようなメンタルトレーニングをおこなうようです。

頭の中だけで、自分のストレスをコントロールできるなんて、すごいですね。でも、思考を変えることができると、かなり心が自由になる気がします。そんなリラックスした状態で、初めて集中することができるんでしょうね。

不安を打ち負かすというより、不安をくるっと裏返すような感覚です。

 

第五の鍵は、緊張をコントロール、です。

ここでも、心の番人が活躍します。緊張は怒りもともなうものでもあります。なにかに不安を抱きつつ、その不安の原因がはっきりしない(はっきりさせたくないという無意識の行動もあるかもしれません)とき、ささいなことで、怒りを爆発させたり、それを繰り返してしまうようになります。心の番人を呼び出し、自分が本当に不安に感じていることはなにかを、冷静に、探し出してみること。

それはひょっとしたら、ささいなことかもしれないし、それが不安となって、関係ないところで、怒りとなってしまうこともあるようです。

 

 どこかで無理をしていないか、自分をよくみてもらいたい、認めてもらいたいなど、自分の心の範囲を超えた期待や、行動に押しつぶされそうになっていないか。

それらをすこし、整理し、心の番人に判断してもらうのもいいかもしれません。

緊張と怒りは、つながっているものなんですね。

 

つぎは、集中ゾーンに留まるための思考スキルです。つぎの6と7の鍵は前頭葉を鍛え、注意を乱す様々な要因に対処できるものとしています。

 

思考スキル

第六の鍵 やる気を奮い起こす頭の使い方

ここでは、不安ではなく、欲望を原動力にすることをメインとします。感情スキルは主に、物事への取りかかり、集中状態では、頭の中はその維持に必要な化学物質が分泌されています。セロトニンドーパミン、そしてノルアドレナリン

セロトニン分泌はリラックスの作用を与え、ドーパミンは欲望を原動力とし、目標や報酬に応じて分泌され、ノルアドレナリンの原動力は不安であり、脅威を察知すると分泌され、攻撃、逃避反応を引き起こすものですが、これもうまく使うことで活力を引き出すカンフル剤となるようです。

欲望とは、自分が心からやりたいことをやり遂げたいと思うこと。

ただ、そのモチベーションを保ち続けることはむずかしい。

そこで、その目標が自分にとって実現可能なものか、また、その目標の志についてのビジョンも必要になる。

また、他の人や、数値にふりまわされず、自分のペースを守ること。そして、自分が成長することに焦点をあてること。

スポーツ心理学では、このような目標設定までの道のりを階段づくりにたとえるそうです。一つ一つの段の幅と順序に気をつけることで、この階段を登ることで自然と頂上にたどりつける。

また、柔軟性をもって、物事に対処することも必要です。どんなことも完璧にはできないことが多いはずです。

そして、究極は、死の間際にどう思うか。最終地点にたどりついたとき、様々な雑念はどうでもいいと思えるようになる。つまり、なにが大切なのかを見極めるとき、いまをみつめることができるようになるからでしょう。

 

第七の鍵、段取りを整える

個人的には、ここが一番私にとって集中に入りやすい鍵かもしれません。

段取りを整えることで、決まった手順に沿っておこなう安心感も得られます。

締め切りから逆算していくと、ここまでにはこれをやっておこう、などと細かく目標を立てることができます。

目標を意識することでドーパミンの放出を、段取りの安心感からセロトニンが分泌され、注意力を高める脳内化学物質のバランスが整うようです。

段取りづくりとは、不安を抑え、明確な枠組みをつくることです。

そしてそのためのスキルとして、

 

セルフトーク

姿勢の見直し

メンタルリハーサル

 

私がやはりいいなと思ったのは、セルフトークの中の、心の錨をつくることです。

心の錨とは、船を固定する錨のように集中ゾーンに引き止めてくれる簡潔な言葉、言い回し、イメージです。いろいろありますが、自分を信じること、私は今日これを仕上げる、私ならできる、などを言葉にしてみるということです。ひとりでいるときは声にだしてみて、周りに人がいるときは、心の中でつぶやいてみる。

できないと思うことをより肯定的な言葉に置き換えてみる。(思考の置き換え)

自己肯定とは、自分に注意を向けることです。自分の能力やスキル、長所に注意を向けることで、それらの資質を肯定していることになり、資質は注目されることで伸びるようです。注意を向けると、それなりの見返りがえられることがわかり、いったんその見返りが得られると、人間はその行動を繰り返すようです。

誰かにほめてもらう、とは、私はこの人に注意を向けてもらえた、と思うことです。ほめてもらうとまでいかなくても、声をかけてもらったなどでも、とてもうれしくなることがあります。それが、自分自身であっても、見返りがあるとは、驚きです。

また、姿勢の見直し、の中に紹介されている、快適さに安住しないということもまさに、その通りだと思いました。

 

新しいことを学んだり、新しい環境に置かれると、緊張します。そして快適な環境にいる自分に戻りたくなります。

これを、環境ゾーンから飛び出すといいます。新しい人間関係、場所、本の内容もまださっぱりわからない。自分の経験したことのないところにあえて身を置くことは不快ではあります。しかし、この刺激が実は集中ゾーンに必要なようです。

新鮮な体験とアドレナリンの分泌は、緊張感と生きているという実感を生みます。

私が卒業研究をやろう、と決心してから、ずーっとじつはこの緊張感がありました。新しい仲間や、ゼミでの話し合い、東京までの往復などなど。

けれど、これが良かったですね。たえず緊張していたからこそ、集中力は増していきました。

 

第八の鍵  生活習慣から意識する

8つめの鍵は行動スキルになります。

生活習慣から意識するために

 

集中できる人の生活習慣

頼りになる友人

身のまわりの整理整頓

 

生活習慣は、睡眠、栄養、刺激物などへの対処を紹介しています。どれも、人それぞれの生活環境があるので、一般に良いといわれる環境を目指す程度でいいかなと思われます。

ここではリラックスするためにも様々な手法が紹介されていますが、私は、今年に始めたヨガやフィットネスがとてもいい気分転換となっています。

ここには単にからだを動かすだけでもストレスが発散されますが、呼吸を深くおこなうことと、ゆったりした気持ちで、マット一枚の上で、自宅でいつでもおこなうことが心の余裕をもたらしてくれました。

ものを考えるというと、脳の働きをメインに考えますが、私としては、からだが脳を支配しているのではないかと思うほど、汗をかくほどにヨガやフィットネスをおこなうと、なんともいえない心の解放感が得られます。そしていっそう、つぎの作業への意欲が沸いてきます。

また、頼りになる友人という鍵では、友人という括りにとらわれず、私は憧れる人、尊敬できる人があると、また、自分を奮い立たせる鍵となるような気がします。

指導してくださる先生、あるいはもう亡くなってしまっていても、その著作や、生きざまに共感できる人など、心の支えとなる人をもつこともモチベーションを保ち、ひいては自分を高めていける目標となります。

そして最後は、身の回りの整理整頓です。

これは、私がいつもなにかを作業を始める際に、おこなうことです。とにかく、目の前のちらかりを一旦片づけること。もちろん、やりだすときりがなくなるので、ある程度ここの部分を片づけようと、簡単な目安を立てておこないます。

 

また、簡単な作業的なことから取りかかり、徐々に面倒なところにもっていく。細々したささいなことをやっているうちに、すこしづつ頭が作業モードに入っていきます。

そのときにも、あらかじめここは今日絶対やっておこう、というところははずさないようにします。

このような作業的なことは、実際に深く考えなければいけない時間に入りやすくしてくれます。パソコンへの入力は、かな入力をおこなっているため、キーボードをリズミカルに叩くうちに、頭がクリアになってくるという利点があります。

 

私が集中ゾーンに入るために、どのようなことが効果的なのかを、経験的なものと、この本に書かれていた認知心理学手法と、生理心理学的なことから組み合わせて、一つのストーリーをつくることが面白そうですね。

 

ヨガや呼吸法を取り入れて、まずはリラックスする

机の周りや、筆記用具、ノート、本などが散らかったいたらすこしづつ整理する。

自分のやりたいこと、今日取り組みたいことを書き出してみる

など。いま思いついただけでも、いくつかありそうです。アドレナリンやドーパミンなどちょっとむずかい言葉を使ってストーリーをつくってみても楽しそうです。

 

アテンション・エコノミー

ノーベル経済学賞を受賞した経済学者ハーバード・サイモンが1971年に「情報の豊さは注意の貧困を生みだす」という主張を唱えました。

大量の情報の意味を理解するための注意力が必要なのに、それが不足している。

本書では注意力を例えば貨幣のようなものだと考えみることが提案されている。

注意力には収益、これは上述のように、自分の長所に注意を向けるだけでも、見返りがあるとされるわけで、実際にその長所は伸びていくということならば、それを自分が選択した情報や人、ものに注意をしっかりと向けることで、収益が得られるということも理解できます。

集中ゾーンに留まるということは、自分がなし遂げたいことに注意を向け続けるということなんですね。

ただ、長い人生において注意が乱されることは多々あります。でもそれは、思いもよらない新鮮な気持ちをもたらしてくれるものでもあります。

自分の中で大切なこと、注意を向けるべきことと、そうでないことを見極めることが、まずは、集中力を高めるための第一歩かもしれません。